トロピカル墓場

好きなものは好きだからしょうがない!!

最近のわたしについて あるいは悪趣味なフィクションを消費すること

 最近のわたしはというと、小林裕介さんにハマり、Paradox Liveとの冷戦が終わり、反動でめちゃめちゃハマっています。

 わたしは声優の堂島颯人さんに対して「来世でなりたい身体男性すぎてコンプレックスを持っている」という感情を持っているのですが、そんな堂島颯人さんが参加している作品であるところの『JAMROCK』を追っていて、堂島颯人さんじゃない方にハマるということがありました。


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 この伊東歌詞太郎みたいな声誰!?(わたしは伊東歌詞太郎が好きです)という衝撃からメチャクチャ好きになってしまった。もともと好きだった方じゃない方がゆっけ、という感覚が豊永利行さんとのcozmezを思い出させ、わたしってゆっけの声好きなのかな~と思い始めました。それから、JAMROCKにめちゃくちゃハマった矢先に楽曲提供しているCHEHONが逮捕されるという暗雲たちこめっぷりがすごい。

 JAMROCK、本当に楽曲もストーリーも好きです。リリース直後初めて聴いた時は作品をよく知らないままヘビロテしていたのですが(ボイスドラマだけ声優が担当し歌唱はレゲエシンガーが担当しているキャラがいるので、全員そうだと思っていた)、作品のバックボーンや参加声優さんを知ってから聴くと本当にすごい。狩野翔さんと重松千晴さんの「Baby Girl」を狂ったように聴いています。

Baby Girl

Baby Girl

  • 白雲 天 & 珠響つみき
  • レゲエ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 そしてパラライとの冷戦が終わりました。冷戦というのは自分で勝手に言っているだけなんだけど、コンテンツをほぼスルーしてきたことです。

 わたしは男性声優楽曲のオタクなので、パラライのように楽曲がメインコンテンツな作品はむしろ勢いよく好きになるはずなのですが、プロジェクト開始当初、どうしても受け入れることができませんでした。それはヒプノシスマイクが好きだったから、ラップ被りはいいとしてキャラクターの設定被りに反感を覚えていたこと、また楽曲から声優っぽいいなたさを脱臭しようという雰囲気を感じてハマらなかったことがあります。

 どうしたって比較してしまうのですが、ヒプマイは個人楽曲からスタートしており、コンポーザーとの密な関係で圧倒的な力強さをもってキャラクターが描写されます。パラライはチームからスタートし、個人のキャラクターは楽曲で描かれきらないため、設定が頭でっかちに感じてしまう。ハマってから聴くとちゃんと個性が出てはいると感じるのですが、初めて聴いた時のインパクトは、どうしてもヒプマイ以上のものを感じず、食傷気味でした。

 といいつつ、北村諒さんが参加している1Nm8だけは楽曲だけは聴いていたのですが……。そういうことをずっと思っていつつ、自分の中のゆっけブーム・アニメ効果もあり楽曲を聴いて、前述した考えが吹き飛ぶ出会いがありました。

 獄Luck「STRONGER」です。


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獄Luckのラップ、すげ~声優っぽい。アタックの強さにめちゃくちゃハマりました。あと御子柴賢太さんが……好き!

 (また比較してしまいますが)最近のヒプマイは次々新しい方が楽曲提供していて豪華さこそあれど、初期から長く参加してきた方との繋がりが楽曲からあまり感じられないような気がしていることもあり、タイミングが合致したのかもしれない、というのをこの動画(「俺は悟空 お前はベジータ」の人と近藤孝行がイチャイチャしている)を見て思いました。結局キャラクターソングで一番面白いのは「音楽の中で架空の存在が生きていること」だと思っているので……。


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 というふうにメチャクチャになり、ドラマパートも追っているのですが、最近強く感じていることがあります。

 パラライのストーリーは、オタクが萌え消費をするにはあまりに辛すぎる。

 例えば、アン・フォークナーは身体男性ですが、表現する性が女性というキャラクターです。母親にそのことを否定され、「父親の代わりに理想の王子様でいるように」と伸ばしていた髪を切られた経験がトラウマ、それから家を出て、反社会的勢力が元締めをやっているキャバクラで女性のふりをして働いているという設定。これが、あまりにもわたしたちが生きている現実の中にある痛みすぎてオタクの萌え消費ができない。ハマる前のパラライの印象に、楽曲がファンダムの中で「本物のラッパーみたい」と評価されていることがあり、リアリティを追求するのはドラマ面でも妥協しない姿勢なのかもしれませんが、苦しいです……。

 結局オタクが萌え消費できる「隙」みたいなものがある作品が好きなのか、と問われれば自省するしかないですし、フィクションは現実の先にあるからこそ現実を変えるパワーを持っているという考えを支持しているので、フィクションは空想であれとは思わないんですが、どうしたって辛い。ライターさんのインタビューなどを探せば腑に落ちることもあるかもしれませんが、そのわりに他人を心配して夜食を作るキャラに対して「お母さんっぽい」と言って安易にマザーフッドと結びつけていたりするので、「あんまり考えていなさそう」に行き着くのが一番怖い……。

 近況でした。cozmezの新曲MVがchrometype+キャラクターイラストで大興奮したのですが、Vaporwaveのレトロフューチャーっぽさをイメージしていると知って(そんな蒸気波っぽいところあった!?)と思いつつ嬉しくなったので、貼って終わります。


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