トロピカル墓場

好きなものは好きだからしょうがない!!

エースウィークによせて

 書いたり消したりを繰り返していたら過ぎてしまったけど、2023年のAceweekによせて、現在アロマンティック・アセクシャルを自認するわたしのきわめて個人的な語りをブログに書こうと思う。

 9月に本と喫茶 サッフォーというブックカフェで『A is OK.』というZINEを購入した。サッフォーはフェミニズムジェンダー/福祉を中心に選書しているお店で、開店を知って初めて足を運んだ際に見つけた。まえがきに、このようなことが書いてある。

自分に近い属性の、極めて身近でありふれた物語がどうしても欲しかった。それから、無いのならば自分で書くしかない!やらねば!という使命感に駆られて文章を書き始めた。

わたしがサッフォーで『A is OK.』の表紙を見た時に感じた感覚は、まさにここには物語があるかもしれない、というものだった。

 ZINEを読んだ感想は、「わかる!」とか「あるある!」みたいにはしゃいだものではなくて、それがAスペクトラムの中に存在するのは他者である、ということを感じさせ、嬉しくなった。

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 その感覚ぶん空いたスペースがあることを自覚してから10年くらい生きてきたけど、それとは無関係に自分の人生が好きではなくて、経験したくなかったこともたくさんある。『A is OK.』のように自分のセクシュアリティを意識してからの人生について、自伝的な語りは今のわたしにはできない。

 最近よく考えていることに恋愛を題材としたフィクションに対するAスペクトラムである自分の向き合い方というのがあって、自分しか理解できないかもしれないそれについて語ろうとしていたけど、今のわたしから出てくる言葉が本当に誰も傷つけないもので、Aro/Aceへの悲観的なレッテル貼りの再生産にならないものになっているか?と恐れ、ためらい、それも今のわたしにはできない、と思ってしまった。

 結局、Aro/Aceを自認するわたしの好きなコンテンツにまつわる1日の日記を書くことにした。

 10月28日に『アイドルマスターSideM』の声優さんが出演する8thライブに行った。SideMは元々ソーシャルゲームから始まったコンテンツだけど、今年すべてのゲームのサービスが終了してしまい、その状態になってからの初めての周年ライブだった。

 SideMのゲームは、プレイヤーがプロデューサーとなって男性アイドルとともに仕事をする――というとてもわかりやすいものなんだけど、ゲームについて振り返ると、自分のセクシュアリティにフィットしているところがあったからサ終まで3000日も続けられていたのかもしれない、と思った。

 まず、わたしはプレイヤー(がアイデンティフィケーションするキャラクター)とキャラクターの恋愛を題材としたゲームについては、好意的にプレイできる。その上でなお、以下の要素が自分のままでいられるストレスフリーに繋がっていたのかもしれない。

 SideMはプロデューサー(プレイヤー)の性別が設定されていない。最近のソシャゲではプレイ前に男性/女性を選択できる作品もあるが、そういう選択肢もなかった。なので、作中でプロデューサーの性別に対する言及が一切ない。また、プレイヤー対キャラクターの恋愛要素も一切ない。恋愛要素がないのはアイドルマスターシリーズにおいて共通していることなのだが(いわゆるプレイボーイなキャラクターもいてプロデューサーに対しても距離の近さを発揮してくることもあるんだけど、仕事を通してフックがそれだけじゃなくなっていく姿が描かれている)、アイドルと過ごしていると上がるパラメータも「信頼度」という名前だ。

 性別にかんする考え方では、ここでわたしが暫定的に名前をつけることが暴力的ではあるが、クロスドレッサーのキャラクターがいて、しかしそのキャラクターはそもそも「性別らしさ」という考え方に疑問を持っていて、自分らしく生きるためにそうしている(それがアイドルである)というのもある。

 SideMのキャッチフレーズは「理由(ワケ)あってアイドル!」というもので、何らかの職業や社会的な立場にあったキャラクターがアイドルを目指す、という世界観である。すべてが後ろ向きな理由じゃなくても一度得たものや夢を手放したり、諦めたりした人たちの物語である。少なからずdepressiveなところからのスタートが好きだ。

 違う楽しみ方、たとえば恋愛に読み替えたり、をしているプレイヤーを否定するものではなく自分の場合の話で、すべてが自分の中で100点をつけられるわけではないところももちろんあるが、そういうところによって付かず離れずな距離感で好きでいられたのかもしれない。

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 ライブはKアリーナという最近できた会場で、人の多さにこのコンテンツが広く受容されている嬉しさを感じた。ライブで印象的だったことを断片的に書こうと思う。

 前説の時間にライブのテーマの「みんなで一緒に!」にちなんでコール&レスポンスの練習をする時間が設けられていて、声出し解禁になってからのライブをアイドルマスター関連で経験するのは初めてではなかったけど、本当に久しぶりでむしろ新鮮に感じる。前説を担当する山村賢とともに、声優さんの出演が叶わなかったキャラクターが映像で登場する。出演が叶わないというのは声優さんがハードスケジュールということなので、その中でこうして声の出演でもライブにかかわってくれたことが嬉しい。

SPARKLE SIGN

SPARKLE SIGN

  • 木村 龍 (CV.濱 健人)
  • アニメ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

傷を知ってたぶんよかった

 この歌詞がすごくて、サイリウムを振れずに立ち尽くしそうになった。

筆跡の彼方

筆跡の彼方

  • 九十九一希 (CV.比留間俊哉)
  • アニメ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

Chance forever. Change for better.

 わたしは前任の九十九一希役・徳武竜也さんがソロ曲のリベンジをしたい、と言っていたのが叶わないまま活動を引退されてしまったことが今でもずっとあって、だけど、比留間俊哉さんがアイドルマスターという大きなシリーズにかかわるようになったことはChance forever. だ、と思った。

 MCの後、「みんなで歌おう!SideMメドレー」という初めてのコーナーが始まって、声出し解禁ライブとライブテーマにちなんで過去のユニット曲を会場にいる全員で歌おう!という企画だった。これがめちゃくちゃ楽しかった!演者がステージと花道をぐるぐる回って、自分のユニット曲の番になるとセンターステージで歌う。このお当番が入れ替わる感じが年末ライブっぽくて楽しい。

Legacy of Spirit

Legacy of Spirit

  • Legenders
  • アニメ
  • ¥255

ブチ上がり曲、というイメージはあれど、自分のライブ参加歴的に実際アンセムになってる光景を目の当たりにするのは初めてで嬉しい。

MOON NIGHTのせいにして

MOON NIGHTのせいにして

センターステージに向かって間に合うように走って、すぐ「おいで」のこなれた決めポーズをするところが最高にカッコよかった。入れ替わりの流れの中でそれぞれユニットらしさがわかりやすく表れた曲でメリハリがつくのが見てて気持ちいい。

リトルマイシューズ

リトルマイシューズ

  • 橘 志狼 (CV.古畑恵介)
  • アニメ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 ダンサーさんのパフォーマンスタイムだと思っていたら途中から古畑恵介さんが混ざって登場してめちゃくちゃテンションが上がった。この曲はキャラクターの成長が感じられて本当に好きなので聞けて嬉しかった。

you're

you're

 本人はうまくいかないところがあり悔しい、とMCでずっと言っていたけど、一番パフォーマンスが印象に残って、ライブ1日目のMVPだと思った。

 全体的に声優さんがキャラクターらしく振る舞うことを心がけようとしていて、それ自体がファンサという感じだったので嬉しくなった。セクシュアリティに起因しているのかは知らないが、個人的にこの世で一番ピンとこないものはガチ恋営業的なものなので……わからないので……。

企画に参加したフラワースタンド

 今年のAceWeekは、Aro/Aceのことと8thライブのことを考えながら過ごしていて、どっちもエースと読むことを思いついてこんな内容になり、AceWeek中に共有するといいこととして果たされているかわからないけれど、まずは自分のためにできることとして言葉を選んだつもりです。アロマンティック・アセクシャルのわたしが自分のままで楽しいと思えるものと一緒に生存している……というむすびにすると、推し活ってサイコー!みたいな話になりかねないのでまたグチャグチャになっていますが、このエントリを書こうと思った時から〆にしようとしていた大好きな曲の話をして終わります(最後に限って突然SideMではないです)。

End of Night

End of Night

心配ない生活なんてない なんてない
出来ることならみんなそうしたい そうしたい

SolidSになりたい(怪文)

SolidSになりたい。SolidSになるためにはどうすればいいのだろうか。KATEのコスメとかを使えばいいのだろうか。NO MORE RULES。

インターネットで発信して初めて自分の気持ちに気がつくみたいなことって往々にしてあるが、Mastodonに男性声優微エロドラムンが一番いい、という内容を投稿してからわたしの数年間はSolidSの幻をずっと探しているだけだということに気づいてしまった。気づいてしまった、というのは、気づかないように注意していたということまでわかるからだ。おしまいです。

#私を構成する42枚 というのがTwitterで流行ったけど、EP『「SolidS」Vol.3』を絶対最初に入れたい。ていうか2015年って景気が良すぎてすごかった。

DARK MOON ANGEL

DARK MOON ANGEL

Vol.3の話をしたのにVol.2だけど、「Tide - 光の射す方へ-」もなんだけど最初の「S-O-L-I-D-S」の吐息っぽい音がすごく好きだし拍の取り方のアレンジが好き。この曲ってスケステのイメージがある。スケステって違法かと思うくらい上演時間が長かったけど今はどうなっているんですかね。わたしは隣の席がじょんさんだったことがあり、緊張がすごかった。

SEXY☆SENSE

SEXY☆SENSE

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「SEXY☆SENSE」にはS.Q.Pのイメージがついて回る。マジでさ、この曲は台詞がすごいですよ。村瀬大さんの「せやな」好きすぎる。「せやな」って1対1の恋愛に不真面目なせいでフラれかけているシチュエーションのボキャブラリーの中にありますかって話ですよ。

クロノア -chronoah-

クロノア -chronoah-

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マジでさ、一番好きですが……。奥井翼さんになりたい。奥井翼さんになりたいよ~~~!!!チョップドされた声、息、音。

Yeah Yeah One Two Kick 完走手前の直線で
So So とんでもないコース
失速 横転 Rap in Rap

ここから始まって、サビが

泣いてなんかないよ なんでかな
泣けないのは 貴女への警戒心か

になるの、マジですごすぎる。

Shall We Dance?

Shall We Dance?

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わたしは当時の現場にはいなかったのですがちゃんと(?)声優楽曲現場で流行ったのか気になる。だって斉藤壮馬「デート」の火力じゃないですか!!!こんなにハッピーでちょっと寸劇っぽい要素もあるのに「もう戻れない 綺麗なままの関係じゃない」っていうラストの歌詞が泣かせにかかってくる。

Good Night My Darling

Good Night My Darling

人生ハードモード

人生ハードモード

ソロ曲は一人称や歌詞の視点とキャラクターの声で二項対立を解体しているクィア性に狂う。本当に名盤だ……。

東京LOVEジャンキー

東京LOVEジャンキー

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出会いはRT(リツイート)←歌詞にしていいんだ。「SEXY☆SENSE」の系譜ですよね。「アイドルだってマジの恋するCity Boy」っていう、つくりもの感がすごすぎる歌詞がいい。

COCORO

COCORO

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わたしの男性声優オールタイムベストかもしれない。こんなにかっこいいドラムンベースが……ちゃんとヤバい!!!となれていなかったから今幻を追いかけているんだと思うので、いい曲はいいと絶対に言っていきましょうと思っている。

Adonis

Adonis

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逆にatmospheric drum & bassですね。以外言うことがなくなってきた。

Burny!!!(TVアニメ「TSUKIPRO THE ANIMATION」主題歌①)

Burny!!!(TVアニメ「TSUKIPRO THE ANIMATION」主題歌①)

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BメロでクラップしたいしSolidSになってクラップを煽りたい。Cメロで綺麗にハモって気持ちよくなりたい。助けてくれ。

Daring 次代を担う大王
デザートもないし かなり危ない

↑天才の歌詞?

そういうわけで、わたしは好きを超えてもはやSolidSになりたいし、リリースペースがもっと早かった初期のSolidSの幻をずっと探している。ていうか世良里津花さんがめちゃくちゃ好きなんですよね……はあ……。助けてくれ……。

最近のわたしについて あるいは悪趣味なフィクションを消費すること

 最近のわたしはというと、小林裕介さんにハマり、Paradox Liveとの冷戦が終わり、反動でめちゃめちゃハマっています。

 わたしは声優の堂島颯人さんに対して「来世でなりたい身体男性すぎてコンプレックスを持っている」という感情を持っているのですが、そんな堂島颯人さんが参加している作品であるところの『JAMROCK』を追っていて、堂島颯人さんじゃない方にハマるということがありました。


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 この伊東歌詞太郎みたいな声誰!?(わたしは伊東歌詞太郎が好きです)という衝撃からメチャクチャ好きになってしまった。もともと好きだった方じゃない方がゆっけ、という感覚が豊永利行さんとのcozmezを思い出させ、わたしってゆっけの声好きなのかな~と思い始めました。それから、JAMROCKにめちゃくちゃハマった矢先に楽曲提供しているCHEHONが逮捕されるという暗雲たちこめっぷりがすごい。

 JAMROCK、本当に楽曲もストーリーも好きです。リリース直後初めて聴いた時は作品をよく知らないままヘビロテしていたのですが(ボイスドラマだけ声優が担当し歌唱はレゲエシンガーが担当しているキャラがいるので、全員そうだと思っていた)、作品のバックボーンや参加声優さんを知ってから聴くと本当にすごい。狩野翔さんと重松千晴さんの「Baby Girl」を狂ったように聴いています。

Baby Girl

Baby Girl

  • 白雲 天 & 珠響つみき
  • レゲエ
  • ¥255
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 そしてパラライとの冷戦が終わりました。冷戦というのは自分で勝手に言っているだけなんだけど、コンテンツをほぼスルーしてきたことです。

 わたしは男性声優楽曲のオタクなので、パラライのように楽曲がメインコンテンツな作品はむしろ勢いよく好きになるはずなのですが、プロジェクト開始当初、どうしても受け入れることができませんでした。それはヒプノシスマイクが好きだったから、ラップ被りはいいとしてキャラクターの設定被りに反感を覚えていたこと、また楽曲から声優っぽいいなたさを脱臭しようという雰囲気を感じてハマらなかったことがあります。

 どうしたって比較してしまうのですが、ヒプマイは個人楽曲からスタートしており、コンポーザーとの密な関係で圧倒的な力強さをもってキャラクターが描写されます。パラライはチームからスタートし、個人のキャラクターは楽曲で描かれきらないため、設定が頭でっかちに感じてしまう。ハマってから聴くとちゃんと個性が出てはいると感じるのですが、初めて聴いた時のインパクトは、どうしてもヒプマイ以上のものを感じず、食傷気味でした。

 といいつつ、北村諒さんが参加している1Nm8だけは楽曲だけは聴いていたのですが……。そういうことをずっと思っていつつ、自分の中のゆっけブーム・アニメ効果もあり楽曲を聴いて、前述した考えが吹き飛ぶ出会いがありました。

 獄Luck「STRONGER」です。


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獄Luckのラップ、すげ~声優っぽい。アタックの強さにめちゃくちゃハマりました。あと御子柴賢太さんが……好き!

 (また比較してしまいますが)最近のヒプマイは次々新しい方が楽曲提供していて豪華さこそあれど、初期から長く参加してきた方との繋がりが楽曲からあまり感じられないような気がしていることもあり、タイミングが合致したのかもしれない、というのをこの動画(「俺は悟空 お前はベジータ」の人と近藤孝行がイチャイチャしている)を見て思いました。結局キャラクターソングで一番面白いのは「音楽の中で架空の存在が生きていること」だと思っているので……。


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 というふうにメチャクチャになり、ドラマパートも追っているのですが、最近強く感じていることがあります。

 パラライのストーリーは、オタクが萌え消費をするにはあまりに辛すぎる。

 例えば、アン・フォークナーは身体男性ですが、表現する性が女性というキャラクターです。母親にそのことを否定され、「父親の代わりに理想の王子様でいるように」と伸ばしていた髪を切られた経験がトラウマ、それから家を出て、反社会的勢力が元締めをやっているキャバクラで女性のふりをして働いているという設定。これが、あまりにもわたしたちが生きている現実の中にある痛みすぎてオタクの萌え消費ができない。ハマる前のパラライの印象に、楽曲がファンダムの中で「本物のラッパーみたい」と評価されていることがあり、リアリティを追求するのはドラマ面でも妥協しない姿勢なのかもしれませんが、苦しいです……。

 結局オタクが萌え消費できる「隙」みたいなものがある作品が好きなのか、と問われれば自省するしかないですし、フィクションは現実の先にあるからこそ現実を変えるパワーを持っているという考えを支持しているので、フィクションは空想であれとは思わないんですが、どうしたって辛い。ライターさんのインタビューなどを探せば腑に落ちることもあるかもしれませんが、そのわりに他人を心配して夜食を作るキャラに対して「お母さんっぽい」と言って安易にマザーフッドと結びつけていたりするので、「あんまり考えていなさそう」に行き着くのが一番怖い……。

 近況でした。cozmezの新曲MVがchrometype+キャラクターイラストで大興奮したのですが、Vaporwaveのレトロフューチャーっぽさをイメージしていると知って(そんな蒸気波っぽいところあった!?)と思いつつ嬉しくなったので、貼って終わります。


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7月の音楽

 7月によく聴いた音楽です。

 

 

小宮山嵐千葉翔也)「Canvas

Canvas

Canvas

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 『東京カラーソニック!!』の曲です。"この瞬間に刻む、一曲を"をキャッチコピーに24時間の時間経過をテーマにした「Moments song series」から"はじまりの朝"の曲。

 小宮山嵐を演じている時の千葉翔也さんの歌声が好きです。小宮山嵐が自身を重ねて歌った(作中で音楽フェスに出場するための)曲ではパワフルで尖った歌声が目立ったことに対し、「Canvas」ではニュアンスが異なり、ポップネスであたたかみのある音色に繊細に寄り添っています。その微妙なニュアンスの違いが気になってCVの千葉翔也さんのインタビューを読んだところ、キャラ解釈に脱帽、納得しすぎてトキメキました。

Q2:嵐としては、これまでとは違った雰囲気の楽曲となりましたが、歌唱している際、難しかったパートはございましたか?

 メロディはとても覚えやすくて、構成もわかりやすかったです。でも実は全部が難しかったです。シンプルな展開だったので、これまで嵐が歌ってきた曲のように悩みを抱えた状態から解放へ向かうというようなイメージと離れていたからです。

 これまでのように自分(達)の事を歌っている訳ではないので、どこに感情の軸を置こうか迷いました。ただ、嵐が歌手として存在し信頼してもらえているからこそ、自身のことではない歌も任せてもらえるのだと思ったので、そこは非常に嬉しく感じました。

 メロディにリフレインが多い曲なので、欲張ってアクセントを付けすぎると重くなってしまって軽やかさが失われてしまうのと、嵐らしさをパワフルさに求めてしまうと押し付けがましくなってしまうので、そこも試行錯誤した点です。

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前述したわたしの言葉でいうと「自身を重ねて歌った」曲ではなく「ボーカリスト小宮山嵐が歌う」曲だからニュアンスを変えたということ。キャラクターが歌唱する=キャラクターソングという解釈だけでは語りきれない、キャラソンと作中設定の関係が面白いです。

 

長谷川白紙「口の花火」


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 長谷川白紙さんのBrainfeederとの契約とともに発表された楽曲です。心臓の拍動みたいに身体性を感じさせる爆発的なリズム、クィア(というのはもっぱらジェンダーセクシュアリティの文脈で使われますが、二項対立を解体するという意味で使っています)な声で混沌を攪拌するような展開を、サム・ウィルクスのベースがグルーヴィに聴かせていてかっこいい。

 釣部東京さんが手がけたMVが素晴らしくて、まず目を引く韓国のダンサーYoon Jiさんのダンス。この音楽に追いつける身体表現があることに感動しました。リズムに注目して曲を繰り返し繰り返し聴いていると入神状態のような快感に到達しそうになるのですが、("祭り囃子のよう"と言われるリズムへの)プリミティヴィズム的で危険な態度に陥りそうな状態から、MVとベースのポップネスによってO(-ω-)O←MVに出てくるキャラ みたいになれる。

 

AOTQ、長瀬有花「ホライゾン」

ホライゾン

ホライゾン

  • Local Visions & 長瀬有花
  • J-Pop
  • ¥204
  • provided courtesy of iTunes

 ネットレーベルLocal Visionsとバーチャルシンガーの長瀬有花さんのコラボコンピレーションです。わたしはAOTQさんの手がけるものがなんでも大好きで、今回のコンピレーションは本当にLocal Visionsオールスターズで楽しみだったけど、その中でも輪をかけて楽しみにしていました。全部好きですが、グリッドからずらされた歌声のたっぷりとしたテンポ感、ラストの処理が大好きです。

 

是国竜持(岸尾だいすけ)、王茶利暉(森久保祥太郎)、釈村帝人増田俊樹)、不動明謙(千葉翔也)「Freaking Love」

Freaking Love

Freaking Love

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 西川貴教×志倉千代丸のアイドルコンテンツ『B-PROJECT』の楽曲です。CVの並びを見るだけでお腹いっぱいになるくらい癖のある歌声ばかりでどうしようという感じですが、全員の癖が曲のポップさで綺麗にまとまっています。Aメロ→Bメロ・サビでいきなり1オクターブ高くなるメロディの開放感が気持ちいいです。

 歌詞には「傷つけたくなるくらい 愛する 心を許せるかい 君を奪いたい 壊したい」「忘れられないくらいに 真っ直ぐなその思いを 傷つけずに愛せないよ」と、小悪魔的な欲望では済まされない危うさがしれっとありますが、歌声の癖の強さ、もといくどさによって猫を被ったようにデフォルメされています。

 

豹堂杢児(堂島颯人)&宝来清麿(小林裕介)「Money!Money!Money!」

Money!Money!Money!

Money!Money!Money!

  • 豹堂杢児 & 宝来清麿
  • レゲエ
  • ¥255

 『JAMROCK』の楽曲です。漏れってゆっけの声かなり好きかも問題再浮上(※ブログでは初出)。Hookのチープさと繰り返しに呼び込み君を感じます。宝来清麿の声って若干伊東歌詞太郎みがあるから好きなのかもしれない。

 JAMROCKは「レゲエアーティストと声優による異次元ミュージックエンターテインメント」という趣なのですが、キャラクターとレゲエの接近というトピックでは『攻殻機動隊』に参加していた小倉宏昌さんがアートワークを手がけたレゲトンのアルバムが6月に出ていました。

VOLVER (feat. Four Tet)

VOLVER (feat. Four Tet)

  • provided courtesy of iTunes

 

Asian Glow「Ikareta Baby (feat. Bomul)」


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 韓国のシューゲイズ・ソロプロジェクトAsian Glowによるフィッシュマンズのカバーです。この世に数多ある「いかれたBaby」カバーで最も好きです。

 

 7月によく聴いた音楽でした。

🌼

 移動時間にボイスドラマを聴くのってありかもしれないと思ってからずっとそうしている。今日までの3日間をかけて華Doll*の1stシーズンを聴き返していた。飽和状態のアイドル業界で発足した、人間のポテンシャルを最適化させるために身体に特殊な種子を埋め込む手術を施し、適合ののち"開花"することで完璧なアイドルになりえるという「華人形プロジェクト」に参加した6人のアイドル候補生が、1年以内の全員"開花"を条件としたデビューを目指して寮生活を送るストーリーである。

 わたしはこの作品を「アイドル・ディストピア」と思っている。ディストピアの辞書的な定義はこうらしい。

目に見えない独裁者の支配,怪物的な官僚制システム,性愛のコントロール*1

これらがディストピアを構成する要素のいくつかだとしたら、「アイドル・ディストピア」は既にわれわれが生きる現実に訪れている気がちょっとしてしまう。AIに管理された食事がタブレットだったりするのはいかにもそれらしいけど、華Doll*が「アイドル・ディストピア」であるのは要素ではなく世界を批判的に語っている点こそだと思う。1stシリーズの後半である4巻や5巻では、アイドル候補生たちが大切だと思うもののために事務所の指示に抵抗して行動を起こす規模が大きくなっていき、たとえ権威の下にある(アイドルになる)ことしかできなくても医療や科学では彼らはコントロールされないことが描写される。それは世界への批判である。

 そもそもの「華人形プロジェクト」の倫理問題を定期的に提起しながらも、1stシーズンは候補生全員が"開花"したシーンで終了する。6人がグループでデビューするにあたり突如1人の新メンバーが加入する、生々しい展開が2ndシーズンは待っている。

 元々楽曲からハマった作品でとても好きだけど、ドラマと連続して聴くと歌詞がすっと入ってきて違って聴こえる。いくつか好きな曲を挙げます。

Juliet (The Herb Shop Remix)

Juliet (The Herb Shop Remix)

The Days (The LASTTRAK Remix)

The Days (The LASTTRAK Remix)

ラストラさん!?となって嬉しかった。

太陽が眠ってる時間に

太陽が眠ってる時間に

「ぼくにだけ見える汗」という歌詞がとても好き。努力は自分にしか見えないのは切ないが、それでもそこから勇気をもらう。

Me Against Myself

Me Against Myself

アニメも楽しみにしている。多分MOVICドラマCD原作アニメで100%発生している円盤特典CDが発生しそうだけど頑張りましょう。

おつカリスマ!2023年上半期

今週のお題「上半期ベスト◯◯」

 

radiation (analog anthem mix)

radiation (analog anthem mix)

  • nerdcamp.com, illequal & Telematic Visions
  • アニメ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 1月から6月の振り返りと、その月よかったものを紹介するコーナーです。

 

 

1月

 1年の始まりがあまりに悲壮すぎる。直前の1月2日が担当の誕生日だったのだが、おめでたい気持ちとBADな気持ちともう悲しむことに疲れてしまった気持ちとがぐちゃぐちゃになっていて、24時間テレビだったら負けないでを歌っている頃だろう。(今も色々書くのは疲れてしまうので……閉口)

 

  • 自然の中で起きている美しい現象すべて vol.2

 去年の第1回に続いて第2回も好きな人たちばかり出演していて休憩できない!嬉しい悲鳴!というやつでした。しぜすべはVJがいつもすごくて、キャンバス塗りつぶし機能で疑似GB・BBにした箇所に映像を流しつつライブペインティングとか、米澤柊さんはアニメを作っていったり、駒澤零さんはゲームを作ってたり。荒井優作さんのパフォーマンス+米澤柊さんの鉛筆ドローイング映像の上に布施琳太郎さんがリアルタイムで詩を綴っていく、という時間が一番印象に残っているかもしれない。書いては消される文字(意味)と、因果律から外れたように現れ、ちぎれ、引き伸ばされ、繰り返されていく轟音は、強迫性のようなものを感じた。

 でも一番覚えているのはKATさんのルーローハンかもしれない。食べ物をおいしそうに見せるためではないグリーンの照明の下で、小さいいろはすのペットボトルと一緒に立ったまま食べるルーローハンは非日常的で夢みたいだった。

 

  • internethood

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 namahogeさんをnamahogeさんとして認識したのはおそらく「たかやん考」からだけど、あれってnamahogeさんがやってたんだ!と熱心に読んできた文章に思い当たることが多く(dariacoreは(きっと)蘇るとか『REFLECTION』をめぐる雑談とか)、自分が今関心のある音楽とコンテクストについてホットにライター活動をされている方だ、と活動をチェックするようになる。その後Mastodonで繋がったりして流れてきたのがnamahogeさんが開催するイベント「internethood」の情報だった。やっぱりコンセプトもコンセプト文もグッとくるし、いむ電波.wavも出演するデイイベントということで行った。

 病みかわいいもメンヘラもナチュラルに通過した感を感じるサンクララップのパフォーマンスにiPhoneのカメラを掲げる人たちが「ロストアンブレラ」でも揺れてるのを見て、インターネット音楽の攪拌を考えました。

 namahogeさんのキュレーションに「インターネット……!」となったものの、インターネットっぽさってなんなんだろうと今(7月)改めて考えている。少なくともインターネットはオタクのものではないし、誰のものでもない。自分は2000年代前半の同人文化とインターネットの接続にかなり憧れがあった人間で、それが自分のルーツのひとつだと思ってるんですけど、ちょっと間違えたら完全に「Welcome to Underground」をこじらせている状態だと思う。

 

  • hituji『もういない君と湾岸を歩いて 2』

 大好きな漫画の2巻が発売されて完結しました。『君と湾岸』のエンディング曲は、パソコン音楽クラブのInner Blueだと思っています。

Twitterの感想投稿キャンペーンに当選した。

 

2月

tropical-haka.hatenablog.com

 

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 TOKYO DOME CITY HALL→東京ドームのハシゴをするオタク。

 MOIWは初参加のブランドもあるため、勝手に自己紹介的な、ショーケースタイプのライブが連続していくのを想像していたら、めちゃくちゃ越境していた。それが自分の無意識の固定観念をぶち壊していってすごかった。わたしは現在のブランドではSideMの展開を一番熱心に追っており、その上で(ファン目線で)言うが、SideMって自分が思ってるよりはるかにアイドルマスターだったのだ。わたしは765ASのアニメからアイドルマスターを好きになったのだが、原理主義者っぽくふるまうことこそ真のオタクと思っていた時期があり(みんなそうですよね?)、恥ずかしながらその癖が無意識の範疇にいまだ残っている。などと書きたくないのだけど、SideMを心から好きなのに、SideMが「あのアイドルマスター」だった感じを「いきなり」だと思った。

 2日間ずっと夢見心地で、正直、ステージ上の出来事を理解してキャー!というより、ずっと何が起こってるのかわからない(見えてはいるし聞こえてもいるのに)キャー、みたいな感じだった。初めて好きになったアイドルマスターのキャラは菊地真さん、秋月涼さんも歌っていた持ち歌「エージェント夜を往く」を好きになる──というアイドルマスターの「好き」の一番古いところと、一番新しいところ──伊瀬結陸さんが急に接続したり、そういえば役でステージに立つ茅原実里さんを見るの「涼宮ハルヒの激奏」以来だ、とか「恋のHamburg♪」の増元拓也さんMVPすぎるだろとか……。

 

3月

  • 鮮やかなダンス×WARAHOUSE
  • Anomaly
  • Porter Robinson The Nurture Live Asia Tour
  • ペロンミ 個展「ペロランダム」

tropical-haka.hatenablog.com

 3月の出来事は簡単にブログにしていた。

 

4月

  • J.GARDEN53

 2回目のサークル参加でした。お品書きのスタンドを忘れて会場のコンビニで買ったメルカリの発送ダンボールとテープを手で引きちぎって代用した。

 

  • mumyo「ゴシック・アンド・ロリータ」

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 現代音楽の分野で少女性、日本のポップ、サブカルチャーをテーマに活動されている山根明季子さんと梅本佑利さん、ヴァイオリニストの成田達輝さんによるmumyoの公演。会場が北千住にある元々銭湯だった場所で、暗い廃墟の中でヴァイオリンの演奏を聴く体験って、文字にするだけで今でもときめく。トークショーも梅本さんと成田さんの掛け合い(?)がよかったです。

 

  • ミュージカル『LILIUM  -リリウム 新約少女純潔歌劇- 』

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 2014年にハロー!プロジェクトのメンバーで上演されたミュージカルを出演者のフルオーディション+加筆した脚本で再演した公演。新約の俳優さんたちは声量が大きく、あと国内のミュージカル史上初のd&b Soundscapeというシステムが導入されており、音響もあいまってとにかく音がすごかった。音が良い、というか、なんかすごかった。ミュージカル然としていたからこそ当て書きで内輪ネタもあってアイドル歌唱のミュージカルだった2014年版の異色さが際立つとも思う。

 改めてストーリーを劇場で目の当たりにすると、あまりにも凄惨すぎて辛さを超えた虚脱感のようなものがある。

 

 5月の印象が強かったけど30日のクリアルート&ウイトリルート初日が自分にとってのクライマックスすぎた。ウイトリルート初日の終演後のザワつきがヤバくて、伝説のBL舞台が始まってしまったと震えました。結局原作を中途半端にしかプレイしないままの観劇でしたがおおむね楽しかったです!現地で観劇したのが再演からで思い入れがある、というのもあると思いますが、土屋直武さんの蒼葉がかなり好きです。

 

5月

 舞台の限りではクリアルートが一番好きです。自分にとってよい観劇体験だと思えることって、カタルシスといえばそうですが、精神的ショックとケアによってできているのかもしれないと2回目で「クラゲの歌」のシーンを見ながら思いました。ミンクルートも好きな予感がしたのですが、舞台でできる想像力・表現に限界がある気がして、きっとテキストを読んだ方が萌えると思った。既プレイで観劇すればまた印象が違ったのかもしれません。信仰がミンクを弱くもさせているというところが好きです。これら2ルートは、関係が変化することでオーバルタワーが崩壊=キミとボクの世界が揺らぐことでキミ(攻略キャラ)も消える……というセカイ系っぽさがありよかったです。

 

  • Vシネクスト『暴太郎戦隊ドンブラザーズVSゼンカイジャー』「脳人ナイト」

 ドマステ中に富永勇也さんにハマった相互フォロワーさんと行きました。ウイトリルートについて話すと、フォロワーさんはウイルス、わたしはトリップをそれぞれ見ている、ということがあり、自分が磯野大さんを見がちなことが判明。

 ドンゼン本編、清竜人25の「ハードボイルドに愛してやるぜ♡」のMVみたいだった。富永勇也さんはドマステ千秋楽の挨拶でかなりふわふわしていて会場の笑いを誘うなどしていたのですが、ドンブラ現場ではすごくお兄さんしていてギャップ萌えでした。

 

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 サークルチェック時にはチェックしていなかった豆花の食べ歩き本を買って、豆花にハマった。

 

6月

 体調暗黒時代。5月下旬くらいから体調が慢性的におぼつかなくなっていて(COVID-19症状ではない)、6月には人生初の救急車に乗るなどし、とにかくめちゃくちゃに体調不良でした\(^o^)/(今(7月)はとりあえず辛かった身体症状は出てなくて復職もしている状況です。今以外の時間の存在を認知できるようになった。1〜5月の自分がけっこう精力的だったことにビビっている。)

 

 韓国原作のミュージカルを末満健一さんが演出した作品。原作本の日本語訳版が会場で先行販売されていて「考察におすすめ!」みたいなポップが付けられていてうっさかったが、舞台本編には考察要素があまり感じられなかった。原作がかなり長いのをかなり潤色しているようだった。韓国の家父長制が強く表れていた。

 

BUREIKO TIME

BUREIKO TIME

  • BLAST
  • アニメ
  • ¥255

最近如何ですか 暑くなってね
炎天にうだる日が続いておりますが
ちゃんと食べてますか 寝られてますか
それと心は渇いてませんか

あなたが夏に殺されませんように。

6月の音楽

 6月によく聴いた音楽です。

 

 

影河凌駕(濱野大輝)、結城眞紘(山下誠一郎)「STAY」

STAY

STAY

 かっけー。

 全然関係ないんですけど、NewJeans「OMG」のMVが話題になっていた時、華Doll*じゃんとなりました。

 

package_emoji「silver」

silver

silver

  • package_emoji
  • ダンス
  • ¥153

 6月にかけてかなり鬱々としている時期が長かったのですが、ドラムンベースを聴くとなんかすごく楽でした。鬱に効くとは言わないが自分にとてもフィットしていたんだと思います。ハイハットの鋭さがタイトルを思い起こさせるようにぎらついていて好きです。

 

ナイトブレイク「Carry On」


www.youtube.com

 ドラムンベースをとにかく聴いた2。伊瀬結陸さんの勝気な声に正統派すぎるドラムンが合いすぎてこのまま彼にアニソントランスとかやってほしくなりました。低音(諏訪部順一さんと古川慎さん)と高音(伊瀬結陸さんと榊原優希さん)から1人ずつ声が重なって2人でハモる時の声の処理というか、混ざり合って変容した声がかなり好きです。

 

エルンスト(森川智之)「異次元飛行 ~α to ω~」

異次元飛行 ~α to ω~

異次元飛行 ~α to ω~

  • provided courtesy of iTunes

 ドラムンベース3。『アンジェリーク』シリーズのキャラソンです。6月にあったいいことは、8cmCD(サブスクにあるのはアルバムですが)から男性声優jungleを見つけたこと。

誰かを恋することは 異次元より
深い場所へ 飛び立つこと
そう あなたといる時間(とき)
ざわめく場所でさえ ふたりだけの宇宙になる…

サビの歌詞がめちゃくちゃいい。激しいブレイクビーツと裏腹にメロディックで感傷的な歌声は「あなたといる時間(とき) ざわめく場所でさえ ふたりだけの宇宙になる…」という歌詞を表象しているようです。

 

テティス斑目ジュナ)「綺麗だ」

綺麗だ

綺麗だ

 有機的にきらきらしたglitchとサビの一部のdigicoreっぽさが乱反射するように不規則に混ざる一方で、サウンドの温度からズレを感じるようにわざとらしくミステリアスなボーカル、という1回で着地不可能な感じが最高です。

 

黒野玄武(深町寿成)「Moon Shape/明鏡止水」

Moon Shape/明鏡止水

Moon Shape/明鏡止水

  • 黒野玄武 (CV.深町寿成)
  • アニメ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 いきなりですが黒野玄武くんというキャラクターはインテリヤンキーという属性を持っており、相棒の紅井朱雀を冷静に・時にアツく支えるという面が、特攻服ふうの衣装や楽曲で強調されています。ですが彼の属性(というと残酷ですが)のもう1つに、彼が天涯孤独であり家族というルーツを持っていないことに不安を抱えているということがあります。その大人びた寂しさが、夜好性っぽいサウンドから感じられてすごく好きです。

 

 6月によく聴いた音楽でした。